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 BT的 ビジネスに安く乗るための5つのヒント
 マイル利用や以遠権区間搭乗・海外発券など賢くGETしたビジネスクラスの搭乗レポートです
Budget Traveler's WORLD
コストパフォーマンス重視の個人旅行




窮屈なエコノミークラスの旅からはそろそろ卒業したい。
ビジネスクラスやファーストクラスって、どんな乗り心地なんだろう・・・。
そんなあなたのために、マイルを使ったり、格安区間を探したりして
できるだけ少ない投資で座るための5つのヒントを紹介します。




ビジネスクラスに安く乗るための5つのヒント
1.オーバーブッキング狙い
2.マイレージプログラムの利用
3.単価の安い区間を選ぶ
4.安いところで買う
5.お得な周遊航空券を利用





 ヒント1☆オーバーブッキングのアップグレードを狙う  

お金をかけずにビジネスクラスに乗るのに、まず考えるのはこの手段。
航空会社は、当日のドタキャンを想定して、座席数よりも若干多く航空券を販売している。
実際のドタキャンの数が、総定数を下回ったとき、オーバーブッキング・・つまり、座席数より多くの乗客が集まってしまった・・という事態が起こる。

その時の解決方法として、
  @ビジネスクラスやファーストクラスに空席がある場合、そちらに移動してもらう。
  A他社の便、経由便など、他の便に振り替える。
の2点がある。この@のパターンが、オーバーブッキングによるアップグレードだ。

ということは、オーバーブッキングのアップグレードを狙うには、先ず、満席の便を選ばなくてはいけない。その上で、数百人いるエコノミークラスの客の中から、わずか数人の、アップグレード客として選ばれなくてはならない。そう、どちらも結局は「運」なのだ。

であるが、この「運」に左右される、アップグレードの確率を少しでも上げようと努力を惜しまないツワモノもいる。どんな努力かというと、まず、予約の際に、残席をしらべ、わざと満席になりそうな便を選ぶ。しかし、これはなかなか勇気がいる。空席の多い便であれば、それだけ自分の隣の席が空席になる確率は上がる。満席に近い便を選び、アップグレードされなければ、満席のきつきつエコノミーに座らなくてはならない。このリスクを抱えて、満席便を選ぶのがまずは第一歩。
そして、数百人のエコノミー客の中からアップグレード客として選ばれる確率を上げるためには、
  @マイレージプログラムの上級会員になっておく。
  Aビジネスクラスにふさわしい服装をしておく。
  B一人でチェックイン。
  Cチェックインのタイミングを図る。
などの準備が必要だ。ちなみに、誰がアップグレード客として選ばれるかは、諸説があり、正解は分からない。少なくとも、よりアップグレードの確率を上げるためには、情報収集が不可欠だ、ということだけは言えそうだ。






 ヒント2☆マイレージプログラムを上手に利用する  

ビジネスクラスに乗るための、コストはかけたくない。だけど、運に左右されるアップグレードではなく、確実にビジネスクラスに乗りたい。と考える場合、マイレージプログラムの利用が賢い。マイレージプログラムを利用して、ビジネスクラスに安く乗るには、次の3つの方法がある。
 @ビジネスクラスの特典航空券をGETする。
 Aアップグレードの特典を利用する。
 B上級会員になって、アップグレードクーポンをもらう。

@ビジネスクラスの特典航空券をGETする場合
有償の航空券のエコノミーとビジネスの値段を比較すると、10倍近い差があることも珍しくない。だが、特典航空券のエコノミーとビジネスの差は、そんなに大きくはない。全日空の例を紹介してみよう。
エコノミークラス ビジネスクラス
成田→ニューヨーク
正規割引航空券
80,000円
(9月30日発早割28コンボ)
499,000円
(ビジ割・平日)
6.2倍
成田→ロンドン
正規割引航空券
150,000円
(9月30日発早割21)
598,000円
(ビジ割・平日)
4.0倍
成田→ニューヨーク
特典航空券
50,000マイル 80,000マイル 1.6倍
成田→ロンドン
特典航空券
55,000マイル 85,000マイル 1.5倍
このように、有償航空券よりも特典航空券の方が、ビジネスクラスが割安で手に入る計算になる。マイレージを貯めて、特典航空券を目指すなら、いっそのことをビジネスやファーストを目指してしまう。これはかなり現実的な方法だ。

Aアップグレードの特典として利用する場合
これは、頻繁に飛行機を利用しない人には、あまりメリットが大きくない。なぜなら、アップグレード特典の必要マイルと、特典航空券の必要マイル数がそんなに差がないからである。たとえば、上の全日空で成田からニューヨークまで行く場合、特典航空券は8万マイル、アップグレード特典でも5万マイルも必要なのだ。しかも、最近では格安航空券ではアップグレードできない場合が多いので、10万円以上するエコノミークラスの航空券を別途購入する必要があるのに、だ。さらに、特典航空券よりもアップグレード航空券の方が、予約時にウエイティングになる確率がぐっと高い。つまり、アップグレードを目論んで、割高な航空券を買った上に、直前までアップグレードできるかどうか分からないのだ。それだったら、あと3万マイル貯めて、特典航空券にした方がずっと良い。
それでは、このアップグレード特典を使うのはどのような人かというと、マイレージの上級会員の人だ。上級会員のランクを維持するためには、「年間○○マイル以上」というノルマが発生する。特典航空券を利用してしまうと、その旅行マイル数は当然カウントされない。ところが、エコノミーの航空券を有償で購入してアップグレードした場合、エコノミーの分のマイル数はカウントされる。もちろんマイルも貯まる。しかも、上級会員にはボーナスマイルがつくことが多いので、実質使うマイル数は少ないのだ。
全日空のプラチナ会員(年間5万マイル以上の搭乗が必要)の場合・・・
成田→ニューヨークの航空券+5万マイルを使用してアップグレードで、
搭乗マイル(片道):6,737×70%=4,715マイル
ボーナスマイル(片道):6,737×100%=6,737マイル
往復で合計22,904マイル獲得できるので、実質27,096マイルでアップグレードできたことになる。
つまり、アップグレード特典は、マイレージ上級会員のためにある、と理解しておこう。

B上級会員になってアップグレードクーポンを狙う場合
マイレージの上級会員のベネフィットとして、「アップグレードクーポン」を配布している航空会社がある。この特典を狙って、上級会員になる人も多いとか。(cervejaもその一人) ただし、クーポンの使用条件は航空会社によって異なるため、事前にしっかり調べておく必要がある。
まず、国際線のアップグレードクーポンを手にする条件は、ANAでブロンズ(年間2.5万マイル)から、JALでサファイア(年間5万マイル)から、UAで1K(年間10万マイル)からとなっている。また、クーポンが利用できるエコノミー航空券も、格安はもちろん、正規割引運賃でも割安なものはダメ、となっている場合が多い。せっかくクーポンを手にしたのに、使い勝手が悪く、結局は使えなかった、ということにならないように注意されたし。






 ヒント3☆単価の安い路線を狙う  

基本的に、航空券の運賃は距離に比例している。が、もちろんそうでない場合も多い。ビジネスクラスに安く乗ることが目的の旅に出る場合、運賃が割安なところを選ぶことができる。正規運賃で比べてみるとこんなことがわかる。(マイル数は全日空のもの)
平日正規運賃
片道マイル数
マイル単価
成田→ニューヨーク
693,400 
6,737 マイル
51.5 円/マイル
成田→ロンドン
893,200 
6,220 マイル
71.8 円/マイル
成田→香港
221,400 
1,822 マイル
60.8 円/マイル
成田→北京
246,700 
1,313 マイル
93.9 円/マイル
これは、あくまでも正規運賃で購入した場合だが、全般的に長距離路線では、欧州は割高・北米は割、近距離では、中国は割高・東南アジアは割安ということができる。
しかし、これではバジェットトラベラーとは言えない。バジェットトラベラーは正規運賃ではなく格安を狙うのも言うに及ばず、もっと単価の安い路線を狙うことができる。そのヒントは「以遠権」という言葉にある。
「以遠権」とは、自国を出発した飛行機が目的地つき、そこからさらに第三国へ飛ぶことができる権利である。たとえば、アメリカから日本にやってくる航空会社のうち、日本からアジア諸国へ飛ぶことができる「以遠権」を所持している航空会社は2社しかない。もちろん、ユナイテッドとノースウエストだ。アメリカンやデルタ、コンチネンタルも日本への路線は就航できても、日本から第三国への路線には就航できないのだ。その権利を所持していない。
そういう意味で、「以遠権」を行使した区間とは、いわばおまけのようなものなので、自国のハブ空港を発着する路線に比べて、航空券の値下げ率が大きくなるわけだ。このような以遠権区間は、1都市だけでは直行便を飛ばすだけの需要が見込めない、アジア諸国で多く見られる。ここでは、バンコク発の以遠権区間を利用した欧州系航空会社の格安ビジネスクラス航空券をいくつか紹介しましょう。(期間限定のプロモーション料金ではありませんよ!)
往復運賃
片道マイル
マイル単価
KLMオランダ航空利用台北行き
16,800バーツ
1,555 マイル
 14.6 円/マイル
エミレーツ航空利用香港行き
16,600バーツ
1,049 マイル
 21.4 円/マイル
スカンジナビア航空利用シンガポール行き
18,600バーツ
1,897 マイル
 12.9 円/マイル
エアフランス利用ハノイ行き
14,700バーツ
1,603 マイル
 32.9 円/マイル
上記のように、エコノミークラスにちょっとお値段を加えただけで、ビジネスクラス(それも一流の航空会社の!)に乗れちゃうんです。cervejaがシンガポール在住時に、ビジネスクラスにハマッた理由、分かっていただけました?






 ヒント4☆できるだけ安いところで買う  

ビジネスクラスには、正規運賃しかない・・そう思っていませんか? 需要のある所に供給アリ。そうです。ビジネスクラスにもちゃんと格安航空券が存在します。そうやって、できるだけ安い代理店を探して買うのも手でしょう。たとえば、HISではこんなビジネスクラス航空券を販売しています。
往復運賃
正規運賃
マイル単価
ヴァリグブラジル航空利用ロサンゼルス行き
155,000 
511,800 
 14.2 円/マイル
チャイナエア利用ホノルル行き
109,000 
412,500 
 14.2 円/マイル
香港ドラゴン航空利用香港行き
188,000 
221,400 
 24.1 円/マイル
コンチネンタル航空利用ケアンズ行き
145,000 
514,400 
 19.9 円/マイル
どうです? バンコク発の以遠権区間にもひけをとらないコストパフォーマンスです。ただし、人気のある航空会社の格安運賃はやはりなかなかでてきません。
ならばいっそのこと、ということで「できるだけ安いところ」を目指して日本を飛び出してしまうのも一考です。航空運賃はその国の物価に左右されますから、比較的物価の安いところへ行けば、安い航空券をGETできる確率も上がります。ですが、同時に考えなければならないのが、日本のように「自由旅行」のマーケットがある程度ないと、割引航空券は流通しません。たとえば東南アジアではインドネシアやベトナムがこれに当たります。では、ある程度物価が安く、自由旅行のマーケットがある近隣諸国・・となると、やはり言わずと知れた、韓国・台湾・香港・タイ・シンガポールとなるわけです。この中で、割安なビジネスクラスの航空券の流通量が多いのは、韓国とタイでしょう。台湾・香港・シンガポールの都市部の生活水準は高く、エコノミーの格安航空券は広く流通していますが、ビジネスの格安となると、それほど流通していないのが現状です。韓国とタイはもともとの正規運賃が相対的に低いため、割安な航空券の購入がしやすくなるわけです。インターネットが広まったおかげで、海外発券もかなり広まってきました。エコノミーの格安航空券を捜し求めて海外に出る人もいますが、ビジネスクラス利用者にこそ、海外発券はおススメなのかもしれません。






 ヒント5☆お得な周遊航空券を探す  

世界一周航空券のところでも簡単に触れていますが、JRのとくとく切符のように、航空会社も周遊旅行を目的とした周遊航空券を販売しています。その代表格が「世界一周航空券」というわけです。この世界一周航空券のビジネスクラスは、正規割引運賃であるにもかかわらず、かなり割安なお値段設定になっています。
日本発世界一周運賃
制限マイル数
運賃
マイル単価
スターアライアンス世界一周航空券
29,000 マイル
625,000 
 21.6 円/マイル
34,000 マイル
719,000 
 21.1 円/マイル
39,000 マイル
844,000 
 21.6 円/マイル
ラウンドザワールド
30,000 マイル
625,000 
 20.8 円/マイル
35,000 マイル
719,000 
 20.5 円/マイル
40,000 マイル
844,000 
 21.1 円/マイル
マイル単価を計算すると、かなり割安なことがお分かりいただけると思います。ただ、世界一周を前提としているだけに、単価は安くても合計運賃はかなりお高く、なかなか庶民が気軽に手を出せるものでもありません。このほかにも、サークルパシフィック航空券、ジョイント航空券(ユナイテッドと南アフリカ航空、シンガポール航空とヴァージンアトランティック航空など)といったスペシャル航空券も販売されています。がしかし、お得な運賃のはずが、あまり積極的に宣伝されていないことも確か。
やはり、バジェットトラベルを極めるには、自分自身での情報収集と分析が必要不可欠なようです。




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