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 BT的 Singapore発のバジェットキャリアについて
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Budget Traveler's WORLD
コストパフォーマンス重視の個人旅行




2004年9月15日に就航したTiger Airways。
シンガポールベースでは2社目のバジェットキャリア(ローコストエアライン)の誕生。
それは、前途洋々とはとても言えない立ち上がりでした





Tiger Airwaysの就航は、残念ながら、SQというバックがついていながら、
用意周到のオープニングという訳にはいかず、スタッフ皆が手探り状態で
オペレーションを行っている・・という印象を受けた。
そして、帰りのフライトで直面した不安、それはTigerAirのマーケティングである。

今年2月にAirAsiaが、そして5月にValuairが小さな機体に格安価格で
SIN-BKK線に就航した。
この路線は、シンガポール、タイ、それぞれのナショナルフラッグである
SQ、TGが合計1日13往復している巨大マーケットである。
B747が4便、B777が7便、A300-600が2便、供給座席はざっと4000席以上。
ロードファクターが50%だったとしても毎日2000人以上が利用している路線である。
そこへAirAsiaはB737、ValuairはA320でどちらも1日2往復。供給座席は300席前後。
この2社の狙いは、TG、SQをはじめとする既存のキャリアの切り崩しではなく、
新たな需要の創出にあった。
この点で、成功しているのは、『格安』を前面に打ち出しているAirAsiaであろう。
Valuairが、『既存のサービスの簡素化』を考えているのに対し、
AirAsiaは、『バス旅行並みの運行上必要最低限のサービス』という視点で、
価格こそが最大のサービスである、という持論を持っている。(と思われる。)
そこで、本来だったら、BKK行くなんて考えなかったSingaporeの人々に対して、
「ゲンティンハイランドにバスで行く料金でバンコクに行かれるなら」と、
週末の過ごし方に新たな選択肢を与え、需要を創出してきた。
ここで、中途半端な立場に立たされたのがValuairである。
Valuairは分かり易い料金設定を売りにしており、超格安プロモーション料金
などは存在しない。基本的にいつ予約しても2種類の料金しかない。
『バジェットキャリア』としての料金のインパクトではAirAsiaにはかなわない。
そして、当初もくろんでいた、SQ,TG利用者の切り崩しも思うように進んでいない。
公にはロードファクターは75%を超えるといっているが、
私が先日乗ったBKK-SINの搭乗率13%は、あの時だけの偶然ではないと思われる。

ここに、バジェットキャリア3社目として参戦したTigerAir。
前の2社が、大々的なプロモーションなどせず、静かに就航を迎えたのに対し、
TigerAirは、S$1というプロモーションで話題づくりを行い、
日本のマスコミにも紹介されるに至っており、就航前の注目度という点では、
前の2社をはるかに凌いでいた。
ところが、である。S$1で完売したプロモーション料金のあと、S$60〜と設定した
料金では、ほとんど客が集まらなかったと見え、S$60に戻した1週間ほど
後になって、VISAカードとのタイアップでS$40というプロモーションを再度設定した。
これでも、十分に集客できなかったと見え、
就航前日の14日でさえ、1日6便のうち満席は1便もなかった。
しかも、私が搭乗した最終便の搭乗者数は14名、である。
Valuairではなく、AirAsiaとまったく同じ土俵に上がろうとしているが、
出足から躓いてしまった形ではないだろうか。
そして疑問なのが、TigerAirの機材の座席には、
ミュージックサービス用の機能がついているのである。(新造機のハズなのに。)
コストパフォーマンスを前面に出しておいて、このハードへの投資は疑問である。
(しかも、機能があるだけで、サービスは行われなかった。)
『格安』に徹しているAirAsiaと、ブランドイメージが邪魔しているのか、
格安に徹しきれていないTigerAir。差は歴然だ。

実は、このTigerAirの就航で、美味しい目を見たのがValuairである。
TigerAirが、AirAsiaと価格競争で真っ向からぶつかったのを見て、
Valuairは、『ワンランク上のバジェットキャリア』であることを前面に打ち出した
広告宣伝に切り替えてきたのである。
そもそも、「FreeSeat、ドリンクなし、ミールサービスなし」のAirAsiaと、
「FixedSeat、ドリンクサービス、ホットミールサービス」のValuairが、
おなじ「格安航空会社」という土俵で話をされては、Valuairが分が悪いに
決まっているのである。
なのに、今までValuairは、なぜかそういうAirAsiaとの違いについて、
広報をしてこなかった。
Valuairは、TigerAirが就航してくれたおかげで、自分自身の本来の立ち位置を
見つけられたのではないか、と思われる。
おそらく一般市民もAirAsiaとValuairのサービスの違いについて知る人は
ほとんどいなかったに違いない。
すでにマレーシアで19機を運行しているAirAsiaのイメージがあまりにも巨大なため、
おそらく、「Valuairも同じ系列の航空会社」と食わず嫌いを作ってしまっていた気がする。
ここで本来の、今までTG,SQを使っていた層2000人の中からたった300人を
切り崩すことができれば、Valuairの将来は明るいのである。

TigerAirは、年末までに現在2機の機材を4機体制とし、Singaporeからの
デスティネーションを10ヶ所としたいと言っているらしい。
まあ、財務体制は他の2社に比べたら磐石なのかもしれないが、
年末にはQF系のバジェットキャリアも参戦が予定されている。
航空会社の生き残り競争は、まさに始まったばかりなのでしょう。





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